最近、ABM(アカウントベースドマーケティング)というキーワードをよく聞くシーンが増えてはいないでしょうか?

ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、特定の企業をターゲットとして、営業部門、マーケティング部門が連携して、アカウントプランニングを作成して、アプローチしていく手法です。

一般的なデジタルマーケティング(マーケティング)が、リードを起点に、営業がアプローチし、クロージングしていくファネル型になりますので、ABM(アカウトベースドマーケティング)とは考え方が大きく異なります。

ABM(アカウントベースドマーケティング)とデマンドジェネレーションの違いとは

ABM(アカウントベースドマーケティング)とデマンドジェネレーションの違いについて上記で整理させて頂きました。起点となるターゲットをどこに設定するかにより、打つべき施策の方向性が大きく異なりますので、マーケティング戦略や営業戦略を構築する際は、まずターゲットから明確にしていくことをオススメします。

ABM(アカウントベースドマーケティング)の進め方について

次にABM(アカウントベースドマーケティング)の進め方について、見ていきましょう。まずステップとしては、以下のようなプロセスになります。

  1. ターゲット先選定
  2. アカウントプランニング作成
  3. データベースの整理
  4. タッチポイントの確認
  5. アプローチ実施
  6. 受注までの営業活動を見える化

1.ターゲット先選定

まずはターゲット先の選定から行っていきます。この際、初めからターゲット先を明確にできれば良いですが、現実問題としては、事業フェーズによって前例が不足しているケースも存在しているかと思いますので、まずは仮説ありきでターゲット選定を行っていくのが一般的です。ターゲット選定においては、自社の事業特性、例えば価値貢献できる企業規模や業界、エリア、サービス単価など、複数の軸に基づいて総合的に判断して決定していきます。

2.アカウントプランニング作成

ターゲットが決まったら、次にターゲットにアプローチし、受注する為のプランを作成していきます。この際、ターゲットを攻略する為に、どのタッチポイントからアプローチするのか、自社サービスをターゲット先の機能部門ごとに訴求するのか、それとの相手の事業部門ごとに訴求するのかなど、複数の軸で検討しながら、最終的には個社ごとのアカウントプランを作成していきます。

3.データベースの整理

ターゲット・アカウントプランが決まったら、顧客管理データベースを整理していきます。データベースを構築する為には、受注データ、営業データ、マーケティングデータなどを整理して、自社専用の顧客管理データベースを作成していきます。

4.タッチポイントの確認

データベースが整備されたら、ターゲット企業数が何社あり、そのうちすでにアプローチしている企業数が何社くらいあるのか、また他部署も含めてアプローチしている企業数は何社くらいあるのかなどを見える化していきます。その際、顧客管理データベース(CRM)には、ターゲット先のフラグ付けや、ランク付け、既存顧客フラグ付など、フラグ付を行うことで、顧客管理データベース(CRM)を活用した営業・マーケティング施策が可能となります。

5.アプローチ実施

ターゲット先の選定、アカウントプランニング、データベースの整理、タッチポイントの確認が完了したら、いよいよターゲット先へアプローチしていきます。アプローチ手法としては、ABM(アカウントベースドマーケティング)の考え方にもとづき、まずはターゲット先のセグメントを分類していきます。分類方法としては、既存顧客/未取引顧客かどうか、未取引顧客の中でも、コンタクト可能か/否かで、セグメント分類を行います。その上で、各セグメントごとに、状況に応じたコンテンツ、チャネル、頻度でアプローチしていきます。コンテンツ内容としては、セグメントごとのフェーズに応じて、認知や理解促進など目的に応じた内容を検討します。またターゲット先に対して、リアル・デジタル両方のチャネルを組み合わせて実施していきます。例えば、リアルチャネルであれば、郵送DMやFAXDM、アウトバウンド電話、紹介、セミナーなど。デジタルチャネルであれば、メール、デジタル広告、SEM、MA、CRMなどを組み合わせて実施していきます。

6.受注までの営業活動を見える化

最後に、ターゲット企業に対してアプローチを実施している状況をモニタリングし、PDCAを回していけるように、ダッシュボードを作成します。ABM(アカウントベースドマーケティング)を実践する、営業部門やマーケティング部門は、このダッシュボードを常に見て、ターゲット企業に対して、適切にアプローチできているのか、商談数や受注数は向上しているかなどを確認し、営業マネージャーやメンバーと連携しながら、改善を行っていきます。

最後に・・

今回は話題のABM(アカウントベースドマーケティング)について、記載させて頂きました。自社のターゲット先はどこなのかを明確にして、自社にとってもっとも合理的なマーケティング施策を行ってみてはいかがでしょうか。

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